工事部舗装課/係長
竹田 崇史
平成11年入社
工事部舗装課/係長
竹田 崇史
平成11年入社
工事部土木課/係長
藤野 敬博
平成12年入社
管理技術部/係長
岡花 雄太
平成17年入社
工事部舗装課/係長
向岩 泰
平成22年入社
まずは、これまで手がけてきた現場のなかでも、特に印象深かったことを振り返っていただきました。
岡花
僕は入社して間もない頃の現場が印象に残っています。
入社1年目の時にフェニックス通りの幸橋の橋脚工事に携わったのですが、
関わる人が多く、人間関係をつくっていく大変さを感じました(笑)。
向岩
僕も入社1年目の時にここにいる藤野さんと竹田さんにつれていってもらった現場が
印象に残っていますね。藤野さんには土木に関する知識を教えていただき、
竹田さんには現場監督の仕事のいろはを教えていただきました。
竹田
先輩を立てるなぁ(笑)。僕はこれまで比較的大きな現場を担当させてもらってきましたが、
なかでも中部縦貫道の橋台・橋脚工事は印象に残っています。
現場監督だけでも7名いるほどの大規模な作業で、休む暇もないほどハードな現場でした。
藤野
僕は二つあって、福井市内にある野球場の整備工事と嶺南の国道27号線沿いののり面工事です。
どちらも「地盤が悪い」「山が崩れる」など現場の条件が悪くて大変でした。
やっぱり難しかった現場の方が覚えているものですね。
現場の工事は天候や現場の状況の変化など、不測の事態がつきものです。
そんな時にはどのように対処するのでしょうか。
竹田
今は天気予報が詳細にわかるので、天候に関することは事前に予測できますが、
やっぱり常に先回りしたり予測したりすることが大事ですね。
藤野
例えば、工期の後半に台風などの悪天候が予想される場合は、作業する人を増やし、
予定していた工期より日数を短縮させることもあります。
岡花
予想もしていなかった地盤の不具合などが見つかった場合は、
監督だけで考えずベテランの技能員と相談してやり方を決めていくことも多いですね。
向岩
急な変更を余儀なくされた時でも現場の人たちにスムーズに動いてもらうために、
日頃からコミュニケーションをしっかり取ることが大事だと思います。
今では中堅どころとして辻広組を引っ張り活躍している現場監督たち。
そんな彼らも仕事をやめたいと思ったことはあったのでしょうか。
藤野
ありましたねぇ。先ほどの質問にも出てきた野球場をつくっていたときは、現場の人間関係は
ギクシャクするし、工事の予算も合わないことが続いて「もうやめたいな」と思いました。
当時の常務や先輩方に助けてもらってなんとかうまく持ち直しましたけどね。
向岩
現場監督がお金の管理をするので、自分の采配一つで会社の利益を生み出せることもあれば
損失になってしまうこともあります。僕も見通しが甘くて「この仕事に向いてないかも」と
落ち込むことはありましたね。
竹田
僕もありましたよ。
現場監督としてかけだしの頃に、先輩や発注者、技能班などいろんな方向から怒られて
やめたくなりました。でも「逃げたくない」という想いからここまで続けてこれましたね。
岡花
僕は実際に逃げたことがあります(笑)。
1年目の時にがむしゃらになって頑張っていたけど張り詰めていた糸が切れて、
現場を飛び出したことがありました。今から思うとまだ責任感がなかったんでしょうね。
数日間会社を離れていろんな人のアドバイスを聞き、坊主にして帰ってきました(笑)。
藤野
体力的にきついというよりも、人間関係で壁にぶち当たることは多いよね。
みんな多少なりとも、そういう経験があったからこそ
後輩に伝えられることもたくさんあると思うんです。
新人時代を経て、今は後輩の指導を行う4人。
若い世代を教えるときに気をつけていることは何なのでしょうか。
岡花
僕が新人の頃は先輩の背中を見て勉強しろという感じでしたが、
今はなるべく丁寧に教えるように心がけています。
会社全体としても「後輩たちが相談してきたら、手を止めてちゃんと教える」
風土があるんじゃないかな。
向岩
辻広組の良いところですよね。
僕は自分の経験だけで判断せず、できるだけ性格や得意不得意など、
後輩のタイプに合わせてアドバイスしたいなとは思っています。
竹田
そうだよね。僕もできるだけその子の良いところを見ようとしています。
欠点ばかり指摘しても伸びないですからね。
藤野
現場以外でのコミュニケーションも大事ですね。現場だけで話していても本音が言えないですから。
最近は少なくなりましたが、お酒の場では先輩後輩関係なく馬鹿話で盛り上がることもあります。
向岩
一つの現場が終わった節目には「みんなでごはんでも食べに行こうか」って
なることも多いですよね。辻広組の「いつでも先輩に相談できる」雰囲気は
こういうところでつくられているなと思っています。
これまでさまざまな現場を経験してきた4人。現場監督の仕事を通して身についたことを伺ってみました。
竹田
いろんな現場を経験するなかで、相手に伝える時の言葉の選び方を
慎重に考えるようになりましたね。
岡花
それはありますね。工事の内容を説明する時に、専門知識を持っていない人が聞いてもわかるような
伝え方をしなければならないこともあります。言葉遣いや文章能力も身につきました。
藤野
僕は気長になったことかなぁ。いろんな方と仕事をしていると、カチンとくることもありますが、
いちいち怒っていては何も進まない(笑)。
相手の立場を考えて、どんな人にも敬意をはらうようになりました。
向岩
「相手への敬意」にもつながるかもしれませんが、僕は「柔軟性」が身についたと思います。
これまでいろんな先輩と一緒の現場になりましたが、先輩によって少しずつやり方が違うことも
あるんです。そんなときに「自分のやり方」を貫こうとすると良い仕事にはならない。
それぞれの現場で責任者の考えを理解しながら、自分のやり方を少しずつ合わせていくことも
学びましたね。
多くの人と関わり、暮らしになくてはならないものをつくりあげていく現場監督たち。
この仕事に向いているのはどんな人なのでしょうか。
竹田
そうですねぇ……。悩みすぎる人は合わないかもしれないですね。
藤野
それは大事ですね。舗装は一発工事なので、現場監督はスピーディーに一つひとつを
決断していかなければならないんです。悩みすぎると作業にも影響が出てきますしね。
岡花
話を聞ける人も大切です。自分の考えをしっかり伝えることは大切ですが、それだけじゃなく、
異なる意見でもまずは相手の考えをしっかり受け止められる人は重宝されると思います。
向岩
あとはポジティブな人。監督がネガティブだと現場が不安になるし、お客様との関係性も悪くなる。
否定的な話をせずにいろんな手段を考えて最善策を選ぶことは大切です。
藤野
こうやって聞いていくと、つくづくこの仕事は人間関係が大事なんだなと思いますね。
経験は後からついてくるので、自分の素の部分をさらけ出して人と関われる人なら、
きっと現場監督として頑張っていけるはずです。
最後に辻広組の現場監督で良かったことをみなさんに伺いました。
岡花
僕は入社するまでこの仕事のことをよく知らなかったのですが、
福井豪雨を経験して、道路や堤防を整えるのは土木業だということを知りました。
辻広組は舗装だと県内でトップクラスの実力を持っている会社。
そんな会社で生活に直結するものをつくることができるのは、モチベーションにつながります。
竹田
僕は入社2〜3年目の時に小浜市のトンネル工事を任されたことがあったんです。
短い工期の上に難しくて、普通ならベテランの監督が手がけるような工事だったのですが、
若い頃から挑戦させてもらえる環境があるのは辻広組の良さだなと思います。
向岩くんもそうだよね?
向岩
はい!僕も28歳の時に工事費用が10億円規模の大きなプロジェクトに携わらせてもらいました。
辻広組はいい意味で上下関係がないし、若手でも意見や想いを持っていたら、
やりたいようにやらせてもらえる環境があるのは嬉しいですね。
藤野
現場監督は良い仕事をしたら褒めてもらえるし、雑なことをすると怒られる。
まさにやった分だけ返ってくる仕事。
辻広組は一つひとつの工事に対してしっかり評価してもらえるし、
自分の頑張りが給料にも反映されるのでやりがいがあると思います。
これから入社する人たちにも頑張ってもらいたいですね。